一般社団法人 加茂青年会議所
2023年度 理事長所信

2023年度理事長 川﨑大一郎

 さきがけという言葉には二つの意味があります。一つ目は功を争う武者のように先んじて敵陣に飛び込むこと、二つ目は物事の起点になることです。どちらも青年会議所にとって重要な要素であると私は思います。1965年より現在まで続く加茂青年会議所は、先輩方がその時代の課題にさきがけて向き合い、その変化に対応してこられた結果であります。私は現在の加茂青年会議所も諸先輩同様に今何が重要であるかを見極め、地域にさきがけ変革を起こせる組織であると信じております。

 現在、新型コロナウイルス感染症のパンデミックや緊迫状態にあるウクライナ情勢により、地方経済のみならず地域住民の家計さえも苦しめられております。また少子高齢化や地方における恒久的な問題である人口流出は止まらず、地域の活気は失われ続けています。そしてコロナ禍により教育現場は混乱し、対面コミュニケーションの不足、若年層でのSNSの普及による人間関係のトラブルなど、我々がこどもの頃では考えられなかった課題が現代の青少年育成には存在します。

 また会内に目を向ければ、私が2015年に入会した当時は約40名いた加茂JCメンバーも現在は半数となりました。会員数が多ければその分出会いの数もあり、大規模な事業も行えるかもしれません。しかし私は、出会いに重要な点は数ではなく、胸襟を開き語り合える深さであると考えております。また我々が行う事業においても青年会議所にて重要視されるのは、規模の大小ではなく地域をどれだけ巻き込む“運動”とできるかであります。

 我々JAYCEEは変革の能動者たらんと活動しており、明日の見えない混沌とした社会情勢や逆境を目の前にした今、若さが生み出すさきがけの精神を持つことが重要であると考えます。現状に満足するのではなく、一人ひとりが未来を思い描き、まずは自己を、次に加茂青年会議所という組織を変革し、成長させる機会であると考えましょう。また現状に対し皆で英知を持ちより真剣に向き合うことで、真の友情を得ましょう。そして青年経済人として、勇気と情熱をもって我々が住み暮らす加茂市、田上町を明るい豊かなまちへと変えていきましょう。 今こそ、下を向くのではなく受け身になるのではなく、我こそはと戦場を駆け巡る先武者の如く、率先して行動し自らの持つ意見、個性をぶつけ合い、素晴らしい未来の起点となりましょう。

未来は誰かに用意されるものではありません
メンバー一人ひとりが会の現状そして未来に対し真剣に向き合い、
一丸となり次の時代に向かいましょう


 青年会議所は、時代に合わせ変化を続けて参りました。加茂青年会議所においても、先輩諸氏が伝統を繋いでこられたなかに、時代にあわせ会を変革してきたからこそ、現在の我々の活動があります。我々は自ら考え、自ら組織を運営することができる独立する組織であり、会の合意が得られるならば組織を変革する権利がメンバーの一人ひとりにあるといえる組織です。

 我々は企業活動においてもそうであるように組織の行動指針や規約を理解し、必要であるならば時代にあわせて所属する組織を変革する必要があります。それは2023年度に限った話ではなく、現状の組織や運営方法に対する疑問をぶつけ合える団体であり続けるべきです。しかし、安易に組織や運営方法を都合よく変えれば良いというわけではありません。明るい豊かな社会実現に向け、地域の青年経済人が修練・奉仕・友情の三信条のもとに集い活動する団体であることを前提とし、加茂青年会議所が加茂青年会議所として存在するうえで重要な要素を見極め、取捨選択する必要があります。

 創立60周年を前に長年会を支えて来られた先輩の多くが卒業されました。今、メンバー一人ひとりが加茂青年会議所を深く理解し、より良い組織になるためにはどうすべきか考え、議論することを通じてメンバーが一丸となる必要があります。

 現状を疑わずに満足するのではなく、地域の青年経済人の学び舎である加茂青年会議所の未来を我々自身で考え、次の時代に向かいましょう。

組織改革と会員増強は両輪であり、
今後も加茂青年会議所がこの地域に存続するためには必須です
メンバー全員が会員拡大を積極的に行えることを目指しましょう


 会員拡大運動では、候補者の状況を見極め、その状況に対し加茂青年会議所という組織の魅力を伝え、なにより自身の価値観や人生観を含めた人間力を魅せる必要があります。企業における営業活動に近しい行為であり、それは我々青年経済人の多くにとって必須のスキルであります。また青年会議所には年齢による卒業があるので、会員拡大は学び舎である加茂青年会議所が存続するため、そして組織改革の点でも新しいメンバーの価値観を取り入れること、すなわち会の自浄作用を考えても会員拡大運動は必要不可欠です。よって、加茂青年会議所が存続するためにはメンバー全員が会員拡大運動を行えなければなりません。

 当然、最初から一人でやってうまくいくわけはありません。仕事と同様に、会員拡大の成否にはある程度会員拡大における技術と経験が関係します。そのため、会の一部のメンバーだけが会員拡大を行いがちです。拡大の仕方がわからないメンバーは、まずは得意なメンバーとともに候補者のもとに赴き、その術を学びましょう。会員拡大が得意なメンバーは不得手なメンバーを連れていきましょう。今後も加茂青年会議所が持続するためにも、メンバーの多くが日常的に自信をもって会の魅力を他者に伝えられるようになり我々の仲間を増やしていきましょう。

こども達の未来はまちの未来
現状を調査・研究し、未来が明るくなるよう
運動を起こしましょう


 こども達は無限の可能性を秘めており、この地域における将来への希望です。我々はこの地域の住民として、その宝ともいえるこども達の成長を見守り、地域のこども達の健やかな成長に事業を通じて少しでも貢献できるよう活動しております。

 新型コロナウイルス感染症の猛威はこども達の成長にも多大なる影響を与えており、この地域においても休校や学級閉鎖が発生しました。勉学において教育課程の再編成などの対応が必要となり、また本来対面で学べるはずであった多くの経験がこども達から失われました。そのため現代のこども達は学力やコミュニケーション能力、運動能力などを得る機会は他の世代と比較すると恵まれているとはいえないかもしれません。しかしこども達もいずれは成長し社会に出ていきます。この地域のこども達には、この先の未来、どのような逆境にも負けずに素晴らしい人生を送ってほしいと願います。

 加茂青年会議所はその時代の課題に対応するよう青少年育成事業を行ってきました。地域の宝ともいえるこども達の未来を見据えた青少年育成事業を行うことは、我々のまちづくり運動の一つと言えます。ウィズコロナ、アフターコロナという言葉が生まれたように過去との変化が生じた場合、敏感に感じ取ることが青年である我々にはできるはずです。こども達を取り巻く現状を把握し、こども達の未来が明るくなるようなさきがけた運動を今年度起こしましょう。

一般社団法人 加茂青年会議所
2023年度 基本計画

基本理念

さきがけ

基本方針

  • 1.会の現状に対して議論を行い、加茂青年会議所を持続可能な 組織へと変革しましょう。
  • 2.加茂JCメンバー全員が会員拡大運動を行える状態を目指し、今後も我々の仲間を増やしていける体制をつくりましょう。
  • 3.地域の宝であるこども達の未来を意識した運動を起こしましょう。
  • 4.近隣の青年会議所と交流し、親睦を深めることや、地域のイベントに参加することにより、加茂青年会議所の存在を地域にアピールしましょう。
  • 5.我々の行ってきた事業をHP、メディアを活用して幅広く発信しましょう。